エマヌエリシュがどんな扱いで後世にどう影響を与えたかについてです。
バビロンの新年祭
・春分から始まる陰暦 新年祭は12日やる
・4日目にエサギル神殿でエヌマエリシュが朗唱されて、天空神アヌの冠とエンリルの玉座に覆いがかけられていた
・5日目にマルドゥク神像の前で王が王杖とか冠を置いて像の前で罪を犯さなかったこと・ちゃんと仕事したことを報告して、王の権利を授与されて、また王になる
・6日目 マルドゥクとその息子ナブー神(書記の神)が天命の玉座につく
・7日〜10日目:バビロンに集う神々は郊外のアキトゥ神殿で神々の集会をする
・11〜12日:マルドゥクなどの神々はエサギル神殿に戻り、その年の天命が決まって、マルドゥクが天命を再度もらう
→バビロニア王(世俗)&マルドゥク(神)の王権更新をする
閑話休題:なぜ新年を人類は祝うのか
by宗教学者エリアーデ
・ホモ・レリギオスス(宗教的人間)
特定の宗教とか信仰を持つ前に人間は宗教的である
・カオスからコスモスへ
人類は物理的に画一的な空間・時間に住めない(カオスにしか感じられない)、意味づけして人間にとって秩序ある世界(コスモス)を作り上げてきた
⇨新年を定める=時間に1年という区切りをつける=新年を新しい始まりの時として天地開闢神話を語り継ぐ
旧約聖書との関連
旧約聖書は「創世記」第一章「天地創造物語」から始まる
光〜人間まで6日で作って7日目で休む。唯一神が闘争なく言葉で作っていく。一見影響ないように見えるが。。。
・「闇が「深淵(テホーム/ヘブライ語)」の面にあり、、、」
アッカド語・ヘブライ語はセム語族で共通する言葉が多く、テホームはティアマトと同義 旧約聖書ではテホームに神が働きかけて神の創造が始まる
=エヌマエリシュはマルドゥクがティアマトを撃破=旧約聖書を作成した人はエヌマエリシュ的なものを知っていて、神話的な物語を非神話化した???
・「あなたは御力を持って海を引き裂き、水の上で龍どもの頭を砕かれました。。。。。」
=エヌマエリシュ的なベースがある 世界を作る前に何かを撃破している。
・「あなたこそ荒ぶる海を支配される方、波が逆巻けばこれを静められます。あなたはラハブ(=海の怪物)を打ち砕いて刺し貫かれたものとして力あるみ腕を持ってあなたのてきをちらされました。。。。。」
=アプスーとティアマトの配偶神 ティアマト=海(アッカド語) 海をマルドゥクが撃破して世界を作る 影響を受けている